ウェルドナットとは?ツバ(フランジ)付きのメリットと、製品事例をご紹介!
ウェルドナットとは?
ナット溶接で用いるナットのことを、ウェルドナットもしくは溶接ナットと言います。ナット溶接とは、板金にナットを取り付け、主に板金同士を接合するのに用いられる溶接法です。溶接によって接合するため安定性が高く、一度取り付けると脱着もしやすいという利点があります。 ウェルドナットは、一般的なボルトやナットでは接合が難しい自動車板金、電化製品の製造、ゴルフクラブ用品、建築工事などのネジの接合に使用されるケースが多いです。 ウェルドナットには様々な種類があり、穴の大きさや耐久性、ツバ(フランジ)の有無などでそれぞれ特徴が異なります。そのため取り付ける金属板の厚さや大きさ、用途に合わせて適切なウェルドナットを選ぶことが重要です。 当社ではツバ(フランジ)が付いたウェルドナットを推奨しており、当社が得意としている特注事例の1つです。 下記では、ツバ(フランジ)が付いたウェルドナットのメリットについてご紹介します。
ツバ(フランジ)付きウェルドナットのメリットとは?
六角ウェルドナットのような一般的なウェルドナットは、3ヵ所のツメの溶接を行うため、1つのウェルドナットに対して3点溶接を行うことになります。そのため、複数箇所にウェルドナットを取り付ける場合、溶接工数が増加してしまいます。 また、一般的なウェルドナットではツメが接地面に対して少し浮いてしまい、その浮きを防ぐためにしっかりと溶け込ませると、ネジを切った内側まで溶けてしまうことがあります。内側まで溶け込んでしまうと、ボルトがうまく入らないという問題も発生します。 こういった問題を解決するため当社では、ツバ(フランジ)が付いた特殊ウェルドナットの使用を推奨しております。 ツバ(フランジ)付きのウェルドナットを使用する場合、以下のようなメリットがあります。
①溶接工数削減
ツバ(フランジ)付きウェルドナットを使用することで、座金(ワッシャー)を組み込む工程が省けるため、工数を削減することが可能です。
座金(ワッシャー)を組み込む作業は時間がかかるため作業効率が悪く、また手作業で座金(ワッシャー)の組付けを行うと、組み込み忘れや座金(ワッシャー)の脱落などの人的ミスが発生してしまう恐れがあり、重大な事故に繋がりかねません。
ツバ(フランジ)付きウェルドナットであれば、1つのウェルドナットに対して溶接箇所は2ヵ所で十分です。そのため、一般的なウェルドナットからツバ(フランジ)付きウェルドナットに変更するだけで溶接の作業工数を削減することができます。さらに、工数削減によりコストダウンも実現可能です。
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②強度が向上する
ツバ(フランジ)付きウェルドナットは、線状に溶接することができるため、ナットの板金への固定強度が非常に高く、振動にも強いのが特徴です。そのため、より高いネジ強度が必要な箇所に使用されます。
③デザイン性の向上
ツバ(フランジ)付きウェルドナットは、ナットと座金(ワッシャー)の一体化により、一般的なウェルドナットよりも見た目がスマートで、デザイン性も高くなります。そのため、製品の見栄えを良くする目的や装置をスタイリッシュに仕上げる目的で使用されます。 以上のことからツバ(フランジ)付きウェルドナットは、自動車やバイクなどの部品に用いられることが多いです。 当社では様々な追加工のノウハウがあるからこそ、お客様の使用用途や要望に合わせて、最適な形状の加工の提案が可能です。特に特殊ネジ・リベット製造.comが得意としているのが、横穴加工・溝加工などの追加工を加えた特殊形状の締結部品であり、当社の締結部品の製造においてお客様から高い評価を得ている要因とも言えます。
一方で、ツバ(フランジ)付き形状の締結部品を加工する上で生じる問題点もございます。
ツバ付き形状の締結部品については、下記の記事でも詳しく説明しております。
>>>つば付き形状の締結部品
特殊ネジ・リベット製造.comが提供するウェルドナットの特徴は?
特殊ネジ・リベット製造.comでは、市販品としては取り扱いのない締結部品の提供を得意としています。ツバ(フランジ)が付いたウェルドナットなどは市場への出回りが非常に少なく、特注の締結部品という分類に属する形状であると言えます。当社ではこのように様々な締結部品の製造を行っており、家具や自動車、バイク、電化製品、建築などの様々な業界の設計者の要望に応えてきました。
そのため、お客様の使用用途などに合わせて、最適な形状の提案をすることが可能です。
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ウェルドナットの製品事例をご紹介!
ウェルドナットの事例①:ウェルドナット
こちらの製品は、自動車業界での固定位置決めとして使用されるウェルドナットです。こちらは頭部のリング状の突起を用いて溶接しています。あらかじめ鍛造段階でセンターポンチを成形しておき、穴加工とタップ加工を行っています。
>>>詳細はこちら
ウェルドナットの事例②:特殊ウェルドナット
こちらの製品は溶接用の接点がついたウェルドナットです。削り出しだとウェルドのポッチを切削することが難しいため、冷間鍛造が適していますが、数量次第では金型費等のメリットが出しにくいです。
鍛造後に穴とタップを二次加工で対応しているのが当社のウェルドナットの特徴です。
基本的には転造タップを用いますが肉薄の場合などは、切削タップを使うこともあります。
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ウェルドナットに関するお困りごと、何でも解決いたします!
特殊ネジ・リベット製造.comを運営する株式カネコは、ネジの2次加工と冷間鍛造における日本屈指のプロフェッショナルとして、様々な特殊ネジや特注リベットの製造・2次加工を行ってきました。また当社は、全国各地にあるネジ加工のサプライヤーと構築した強固なネットワークを保有しています。そのため、当社によるVA/VE提案をするだけでなく、最適なネジ加工のサプライヤーも踏まえたコストダウン提案をすることができます。
つまり当社では、加工技術にあまり詳しくないネジ商社と比較して、より安く、よりお客様のご要望に沿った締結部品を提供することが可能となり、これらの理由から大手メーカー様からも支持されてきました。
さらにカネコでは、製品の熱処理やメッキ処理、全数検査まで対応しております。当社では、業界に先駆けて、画像処理選別機を開発・導入し、TS16949/ISO9001などの国際標準基準に対応した最新の検査システム開発をおこなっています。この最新検査システム「View Checker」では最大4台のカメラを内蔵し、1台あたり1/60秒の超高速画像処理を実現しています。4台のカメラでは、128カ所の計測と256カ所の特徴抽出を1秒間に15回行う能力があり、最小で±0.02mmの寸法公差にもなる高精度検査にも対応しています。
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