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技術コラム

極細・小径の位置決めピンとは?製作の難所と工法選定・コストダウンのポイントを事例付きで解説

形状と特徴

極細・小径の位置決めピンは、電機・精密機器・医療機器・光学機器といった分野で欠かせない部品でありながら、カタログ規格品ではカバーしきれない寸法や形状が非常に多いのが実情です。
「Φ2やΦ3クラスで、頭無し・溝付き・先端テーパ付きなど条件が細かい」「小ロットの試作から量産まで一貫して任せたい」――こうしたご相談を、当社にも数多く頂戴しています。
細径であるがゆえに加工中の倒れやビビり、公差管理、バリ・先端仕上げなど、通常の位置決めピンとは異なる難所も存在します。
本コラムでは、極細・小径位置決めピンの基本、製作上の難所、冷間圧造と切削の工法選定の考え方、そして当社の対応領域と製作事例まで、まとめて解説いたします。


極細・小径 位置決めピンとは?

極細・小径 位置決めピンとは?

位置決めピンとは、複数の部品同士の相対的な位置関係を正確に固定・保持するために用いられる締結部品の一種であり、「ロケーティングピン」「ノックピン」「平行ピン」などとも呼ばれます。
中でも軸径がΦ1〜Φ5クラスの細径ピンは「極細・小径の位置決めピン」と分類され、装置の小型化・高密度化が進む現代の設計現場において需要が拡大しているカテゴリです。


極細・小径ピンが求められる分野

極細・小径の位置決めピンは、電機、精密機器、医療機器、光学機器、OA機器、半導体製造装置など、狭小スペースかつ高精度な組立が求められる分野で多く採用されています。
特に基板や小型ユニット同士の位置決めでは、Φ2〜Φ3クラスのピンが標準的に使用されており、ミクロン単位の寸法安定性が製品品質を左右します。


「極細・小径」ならではの設計要件

細径になるほど、寸法公差やはめあい精度、先端形状(テーパ・R面・平先)、表面処理といった要件がシビアになります。
また、径が細い分「圧入時に折れない」「打ち込み時に曲がらない」といった強度と真直度も重要な設計要件となります。
当社では、こうした細径特有の要件を踏まえたうえで、最適な工法・材質・表面処理をご提案いたします。


極細・小径位置決めピンの製作が難しい理由

細径であるがゆえに、通常の位置決めピンとは異なる加工上の難所があります。
ここでは代表的な4つのポイントを解説いたします。


加工中の倒れ・曲がり・ビビりが発生しやすい

軸径が細くなるほど剛性が下がるため、切削加工中はワークが刃物に押されて倒れやビビりが発生しやすくなります
特にL/D(長さ/径)比が大きい細長い形状では、真直度の確保が難しく、通常の切削条件では公差外れや面粗度不良の原因となります。
当社では、細径品専用のガイドブッシュ付き自動旋盤や、送り・回転数の条件最適化により、細径ワークでも安定した加工品質を実現しています。


ミクロン単位の公差要求への対応

位置決めピンは相手部品との「はめあい」で機能する部品であるため、圧入代・すきま代を厳密にコントロールする必要があります。
特に極細ピンでは、外径公差h6〜h7クラス、位置決め精度±数μmといった要求が一般的です。
当社では、加工工程だけでなく、後述のView Checkerによる全数検査体制で、こうした厳しい寸法要求にも対応いたします。


バリ・先端形状の仕上げ品質

細径ピンでは、切断部や先端のわずかなバリが「挿入不良」「相手部品のキズ」「コンタミの発生源」に直結します。
とくに電子部品・基板の位置決め用途では、金属屑によるショートや誤動作のリスクが懸念されるため、バリ取りと表面仕上げの品質が極めて重要です。
当社では、圧造後に切削加工で先端テーパや面取りを仕上げることで、美観と機能性を両立させたピンをご提供しています。


メッキ厚を含めた寸法管理

細径ピンでは、メッキ厚の数μmが「はまらない・入りにくい」といった問題を招くため、メッキ後の完成寸法から逆算してメッキ前寸法を設定する設計・加工が必須となります。
当社では材料・一次加工・成型・追加工・メッキまで一貫対応しているため、こうしたメッキ厚を含めた寸法管理を工程全体で最適化することが可能です。


極細・小径位置決めピンの工法選定|冷間圧造と切削の使い分け

極細・小径位置決めピンの製作コストと品質は、「工法選定」で大きく変わります
当社では、冷間圧造と切削の2つの工法を軸に、ロット・精度・形状要求に応じて最適な組み合わせをご提案しています。


冷間圧造+二次加工|量産時のコストダウンに有効

冷間圧造は、線材を金型内で塑性変形させて形状を作る工法で、丸棒からの削り出しに比べて材料ロスが極めて少なく、加工タクトも非常に速いのが特徴です。
段付き形状や頭付き形状であっても、金型を製作すれば月産数十万〜数百万個クラスの量産で圧倒的なコストメリットが得られます。
圧造後にプレスやカム式自動盤で溝入れ・面取り・羽出しなどの二次加工を行うことで、複雑形状のピンも安価に量産可能です。


切削(旋盤削り出し)|試作・小ロット・高精度・複雑形状に有効

切削加工は、丸棒から削り出す工法で試作1個〜小ロットに柔軟に対応でき、高精度・複雑形状にも強いのが特徴です。
金型が不要なため初期費用を抑えられ、図面変更にも柔軟に対応可能です。
極細ピンにおいては、先端テーパの美観仕上げ、横穴・横溝加工、ミクロン単位の外径公差など、圧造だけでは実現しにくい要件を切削で仕上げるハイブリッド工法も有効です。


ロット・精度・形状から最適工法をご提案

当社では「試作段階では切削で対応し、量産移行時に金型を起こして冷間圧造+二次加工に切り替える」「圧造で概形を作り、精度が必要な部位のみ切削で仕上げる」など、お客様のロット・精度・納期に応じた最適な工程組みをご提案いたします。
両工法を自社の対応領域として持っているからこそ、フラットな視点でのコストダウン提案が可能です。


当社の対応領域と強み

特殊ネジ・リベット製造.comでは、極細・小径位置決めピンの製作において以下のような対応領域と強みを有しています。


冷間圧造による量産対応

当社の冷間圧造ラインは、10,000種以上の特殊締結部品の製造実績と、月産700万個クラスの生産能力を有しています。
材料 ⇒ 一次加工 ⇒ 成型 ⇒ 追加工 ⇒ メッキ処理まで一貫対応可能な体制を整えており、量産時のコスト・品質・納期を高いレベルで両立いたします。
段付き形状、羽出し形状、ローレット付きなど、位置決めピンで求められる多様な形状に金型対応可能です。


極小径・高精度の切削加工対応

当社では、丸棒からの削り出し加工を最大Φ35程度まで対応しており、その中でもΦ1〜Φ20クラスの複合旋削加工を得意としています。
ミクロン単位での寸法管理により、高精度な仕上がりを保証いたします。

対応材質は鉄、ステンレス、アルミ、真鍮、一部樹脂と幅広く、SUS304・SUS316等の難削材の加工にも積極的に対応しています。
医療機器(内視鏡クラスの超精密金属部品)、光学カメラ、自動車、OA機器といった分野での精密部品加工実績を有しており、複合旋盤による削り出しを基本工程として、マシニングを用いた二次加工、手作業による最終仕上げまでを一貫して行える点も強みです。

極細・小径位置決めピンにおいては、この切削加工能力を活かして、試作1個からの対応、規格外寸法の削り出し、圧造品への高精度な追加工仕上げまで柔軟に対応可能です。


View Checkerによる全数検査体制

寸法精度や幾何公差の検査が必要な製品でも、メーカーとの共同開発品である画像測定機「View Checker」を用いることで、1/60秒・±0.02mmクラスの高速全数検査が可能です。
1秒間に15回、最大128箇所の計測と256箇所の特徴抽出を行える能力を有しており、量産品であっても精度を落とすことなく全数選別検査を実施できます。
これにより、お客様先での不良率ゼロを実現しています。
>>>View Checkerはこちら


極細・小径位置決めピンの製作事例


SWRM ノックピンΦ2×4 プレス加工

SWRM ノックピンΦ2×4プレス加工

こちらは、Φ2×4という極細寸法の打ち込み用ノックピンの製作事例です。
冷間圧造と簡易的なプレス加工を組み合わせて製作しており、羽だしを2か所加工しています。
羽だし部分は簡易金型の製作が必要となりますが、用途次第ではローレット等への形状変更をご提案させていただくこともございます。
冷間圧造との組み合わせにより、ロットが多い場合には特に安価な工法をご提案可能な事例です。
極細径であってもタクト良く量産できる、当社の圧造技術を活かした一例といえます。

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横溝付きとがり先ピン Φ5×19

横溝付きとがり先ピン Φ5×19

こちらはΦ5×19の横溝付きとがり先ピンの製作事例です。
冷間圧造で概形を作った後、先端のテーパ部と横溝加工を切削加工で仕上げています。
先端のテーパは金型で絞ることも可能ですが、切削で仕上げることで美観を向上させ、電機分野向けの完成度の高い外観品質を実現しています。
また、三価クロメート処理を施すにあたっては、メッキ厚を考慮したメッキ前寸法を設定して加工しており、メッキ後の完成寸法を厳密にコントロールしています。
圧造と切削のハイブリッド工法と、後工程まで見据えた寸法管理が組み合わさった事例です。

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極細・小径位置決めピンのお困りごとは当社にお任せください!

極細・小径位置決めピンのお困りごとは当社にお任せください!

特殊ネジ・リベット製造.comを運営する株式会社カネコは、ネジの2次加工と冷間鍛造における日本屈指のプロフェッショナルとして、極細・小径位置決めピンを含む様々な特殊ネジ・特注リベット・特注ピン類の製造・追加工を行ってまいりました。
冷間圧造による量産対応と、Φ1〜Φ20クラスの複合旋削加工による極小径・高精度対応の両方を自社の対応領域として保有しているため、試作1個から月産数百万個まで、フラットな視点で最適な工法をご提案できることが強みです。

さらに当社では、熱処理・メッキ処理・全数検査まで一気通貫で対応しております。
業界に先駆けて開発・導入した画像処理選別機「View Checker」は、TS16949/ISO9001などの国際標準基準に対応した検査システムであり、最大4台のカメラで1/60秒の超高速画像処理を実現。
128ヵ所の計測と256ヵ所の特徴抽出を1秒間に15回行う能力があり、最小±0.02mmの寸法公差にも対応可能な高精度検査体制を整えています。
>>>View Checkerはこちら

「Φ2〜Φ3クラスの極細位置決めピンを試作したい」「量産時にコストダウンできる工法を提案してほしい」「先端形状や横溝など、規格外の追加工まで一括で対応してほしい」――こうした極細・小径位置決めピンに関するお困りごとは、ぜひ特殊ネジ・リベット製造.comまでご相談ください。
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