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技術コラム

インサートナットとは?種類や用途を解説!製品事例もご紹介!

名称と用途
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特殊ネジ・リベット製造.COMでは、各種ネジ・ボルト・ピンといった締結部品の製造に関する基礎知識をご紹介しています。こちらの記事では、インサートナットについて、種類や用途、当社での製品事例、コストダウンのポイントをご紹介します!

インサートナットとは?

インサートナットとは、プラスチックなどの合成樹脂の結合を強化するために使用するナットのことです。「insert(挿入) nut(ナット)」という名の通り、圧入によって合成樹脂に挿入することで、素材同士の結合を強化します。 また、インサートナットは軸部にローレット加工が施されることが多いです。 ローレット加工とは、主に滑り止めのために金属に施す、細かい凹凸状の加工のことです。 なつかしのギザ10のふちがギザギザになっている部分は、ローレット加工で作られています。
インサートナットには以下で紹介する様々な種類があり、用途に合わせて選ぶ必要があります。

インサートナットの種類、形状について

インサートナットの形状には、「スタンダートタイプ」と「フランジタイプ」の2つの種類があります。 「スタンダードタイプ」はツバがない一般的なインサートナットで、「フランジタイプ」は、ツバ付きのインサートナットです。

さらに、「スタンダードタイプ」には、「片面タイプ」と「両面タイプ」があります。
「片面タイプ」は、もっとも一般的な形状であり、面取りがナットの片面のみされています。 そのため、圧入時の、圧入方向が決まっています。
一方で、「両面タイプ」はナットの両側が面取りされています。 そのため、圧入時にナットの面のどちらからでも挿入可能です。

インサートナットの種類、結合方式について

さらに、インサートナットは、インサートナットをプラスチックに挿入するタイミングによって、大きく2つの種類にわけられます。 プラスチック成型後に圧入する「成型後インサート(アウトサート)」とプラスチック成型時に挿入する「成型時インサート」にわけられます。 成形後インサートは、アウトサートとも呼ばれます。つまり、成型後に圧入するナットのことを、「アウトサートナット」と呼びます。 そして、成型後インサートは、インサートナットの挿入方法によって、3つの種類にわかれます。 「圧入方式」「熱圧入方式」「拡張方式」という3つの結合方式があります。

①圧入方式

「圧入方式」は最も一般的な方法です。ポンチ等の機材を用いて圧入し、挿入します。次に紹介する「熱圧入方式」と違い熱源を使用しません。ボス径を太くすることで、ボス割れを防げます。

②熱圧入方式

「熱圧入方式」は熱源を用いた圧入方法です。はんだごて等を用いてインサートナットに熱を加え、挿入します。熱を加えることで挿入するプラスチック素材が柔らかくなり、楽にインサートナットを圧入できます。変形したプラスチック素材は、時間が経つと固まり強度が高くなります。圧入方式と違い、ボス形状に影響をあまり受けることなく、圧入できます。

③拡張方式

「拡張方式」では、インサートナットをプラスチック素材に打ち込み、その後、専用のポンチを用いてインサートナットの先端部分を拡張することで、ナットをプラスチック素材に固定する方法です。こちらの方式は、幅広い材質で利用できます。また、熱圧入方式と違い熱源を使用しません。

インサートナットの用途

プラスチック素材の結合を強化できるという特徴から、インサートナットは汎用性が高く、様々な場所に用いられています。

身の回りの製品では、以下のようなところで使用されております。

・携帯電話
・携帯ゲーム機
・家電製品(テレビ、冷蔵庫、照明など)
・OA機器(PC、プリンターなど)

大型製品では、以下のようなところで使用されております。

・自動車(エンジン、ランプなど)
・電車
・航空機部品

このほかにも、機械製品の筐体や構造部品など、プラスチックなどを用いて作られる様々な製品に用いられます。

特殊ネジ・リベット製造.comが提供するインサートナットの特徴は?

インサートナットは、特殊ネジ・リベット製造.comが得意としている製品の1つです。 インサートナットは自動車によく用いられますが、当社においても、自動車向けのインサートナットを多く取り揃えております。 また、当社のインサートナットは、① 三価クロメートの表面処理による「耐食性向上」、②タップ下穴の圧造による生産性向上で「コストダウン」の2点を実現いたします。
続いて、特殊ネジ・リベット製造.comのインサートナットの製作事例をご紹介します。

インサートナットの事例①:特殊インサートナット
インサートナットの事例①:特殊インサートナット

インサートナットに関する当社の事例をご紹介いたします。

こちらの製品は、鍛造後にローレット部は転造し、穴タップ加工を切削加工にて製作しております。このような製品はある一定数から、切削品より鍛造品が安くなります。
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インサートナットの事例②:特殊段付きインサートナット
インサートナットの事例②:特殊段付きインサートナット

こちらの製品は、特殊段付きインサートナットになります。冷間圧造にて頭部のセレーション(ローレット)まで一体成型しておいて、溝加工と穴タップ加工を追加工で行っております。
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インサートナットの事例③:特注インサートナット(φ6mm×30mm)
インサートナットの事例③:特注インサートナット(φ6mm×30mm)

こちらは「特注インサートナット」です。こちらの製品は、自動車部品の締結部品としてご利用いただけます。製品の加工として、樹脂に圧入し、ローレットで固定を行っております。また、製品の特徴として、三価クロメート処理による耐食性向上とタップ下穴の圧造によるコストダウンがございます。
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インサートナットの事例④:SUS インサートナット
インサートナットの事例④:SUS インサートナット

続いて、こちらの製品は、SUS インサートナットです。サイズはΦ5.9×4.5、ネジ山はM5となっております。本製品は、カメラの三脚の樹脂部に軸部のローレットを利用してインサートして組付けされます。
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インサートナットの事例⑤:インサートナット M6
インサートナットの事例⑤:インサートナット M6

こちらの製品は、ネジ径の太さがM6のインサートナットです。圧造後の転造によるローレット加工と、二次加工によるタップ加工を行い製造した製品です。
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インサートナットのコストダウンのポイントとは?

当社では、メーカー規格品にない特注インサートナットの製作を得意としており、2020年頃より非常に多くのお問い合わせをいただいております。特注インサートナットの加工において重要なポイントは、下記の4点にまとめることができます。

・高精度な鍛造加工
・タップ加工
・最適なローレット加工
・メッキ膜厚を考慮

詳細については、特殊ネジ・リベット製造.comがインサートナットのコストダウンのポイントをまとめた下記の技術資料がございますので、以下のリンクより詳細をご確認ください!

インサートナット特注製作サービス
インサートナット特注製作サービス

いかがでしたでしょうか。 当社では、インサートナットの特注製作サービスを行っております。
下穴、ローレット、頭部形状など、様々な部分を鍛造に置き換えてコストダウンいたします。
また、当社では、鉄やステンレス、銅、真鍮、炭素鋼など、様々な素材・材質のインサートナットを取り扱っております。
そのため、お客様の使用用途などに合わせて、最適な材質の提案をすることが可能です。
そして、試作から量産まで一貫対応いたします。
以下のリンクよりインサートナット特注製作サービスの詳細をご覧下さいませ!

>>>インサートナット特注製作サービスの詳細を見る

ネジ・リベット・段付きボルトに関するお困りごと、なんでも解決いたします!
ネジ・リベット・段付きボルトに関するお困りごと、なんでも解決いたします!

特殊ネジ・リベット製造.comを運営する株式会社カネコは、ネジの2次加工と冷間鍛造における日本屈指のプロフェッショナルとして、様々な特殊ネジや特注リベットの製造・2次加工を行ってきました。また当社は、全国各地にあるネジ加工のサプライヤーと構築した強固なネットワークを保有しています。そのため、当社によるVA/VE提案をするだけでなく、最適なネジ加工のサプライヤーも踏まえたコストダウン提案をすることができるため、お客様に最適な商品をお届けすることが可能となっております。

つまり当社では、加工技術にあまり詳しくないネジ商社と比較して、より安く、よりお客様のご要望に沿った締結部品を提供することが可能となり、これらの理由から大手メーカー様からも支持されてきました。

さらにカネコでは、製品の熱処理やメッキ処理、全数検査まで対応しております。当社では業界に先駆けて、画像処理選別機を開発・導入し、TS16949/ISO9001などの国際標準基準に対応した最新の検査システム開発を行っています。この最新検査システム「View Checker」では最大4台のカメラを内蔵し、1台あたり1/60秒の超高速画像処理を実現しています。4台のカメラでは、128ヵ所の計測と256ヵ所の特徴抽出を1秒間に15回行う能力があり、最小で±0.02㎜の寸法公差にもなる高精度検査にも対応します。
>>>View Checkerはこちら

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